いまや日々の生活の中でなくてはならない電子デバイスとなっているスマートフォン。みなさまにとって、どこへ行くにも持ち歩き、忘れたら困る物のトップではないでしょうか？

本コラムではそんなスマートフォンの歴史に触れてみようと思います。もしかしたら、「使ったことがある」という懐かしいデバイスが出てくるかもしれませんね。

いつごろスマートフォンが世の中に出てきたのかと興味をもって調べてみたところ、意外にも古くて驚きました。また、最新のスマートフォンにはAI機能が搭載されて、未来のスマートフォンがどのように進化していくのかも楽しみです。もしかしたら、スマートウォッチのようなウェアラブルデバイスと融合していくのかもしれませんね。

スマートフォン誕生

スマートフォンの「スマート（Smart）」は「賢い・利口」という意味で、「賢い携帯電話」というのが名前の由来です。その歴史は意外に古く、起源は1992年に IBM が発表した Simon Personal Communicator *1 にさかのぼります。このデバイスは、電話機能に加えて、メールやカレンダー、メモ帳などの機能を備えており、まさに初の『スマートフォン』として認識されています。

　*1 Wikipediaより https://ja.wikipedia.org/wiki/IBM_Simon

1992年といえば、現在使われているパソコンの元祖ともいえる IBM PC が発売された前年です。持ち歩ける小さなパソコンとも言われ、いまやパソコンよりも多機能なところがあるスマートフォンですがパソコンに比べて普及までには時間がかかりました。

その後、1996年にフィンランドのNokiaが Nokia 9000 Communicator *2 を発売しました。このデバイスは、フルキーボードを搭載し、インターネット接続が可能で、ビジネスユーザーに人気を博しました。

　*2 Wikipediaより Nokia 9000 Communicator – Wikipedia

2000年代の進化

2000年代に入ると、スマートフォンはさらに進化を遂げます。2003年には、BlackBerry *3 がビジネス向けのスマートフォンを発売し、メール機能の充実で企業ユーザーに広く受け入れられました。QWERTY配列の物理キーボードが好評だったようです。同時期に、Microsoftも Windows Mobile *4 を搭載したスマートフォンを市場に投入し、PDA（携帯情報端末）と携帯電話の融合が進みました。

　*3 ［左］Wikipediaより BlackBerry – Wikipedia

　*4 ［右］Wikipediaより Windows Mobile – Wikipedia

iPhoneの登場と革命

2007年、Apple が初代 iPhone *5 を発表し、スマートフォン市場に革命をもたらしました。iPhoneは、タッチスクリーン操作、アプリストア、インターネットブラウジングなど、従来の携帯電話にはなかった機能を数多く備え、一般消費者にも広く受け入れられました。このころから、『スマートフォン』という略称も一般的に使われるようになりました。日本では2008年7月に発売され、3G通信に対応していました。歴代 iPhone の比較については こちら をご参照ください。

　*5 Wikipediaより iPhone – Wikipedia

Androidの台頭

2008年には、Google が Android OS を発表し、オープンソースのスマートフォンOSとして多くのメーカーに採用されました。これにより、Samsung、HTC、Sony などのメーカーが Android スマートフォンを次々と発売し、市場は急速に拡大しました。

ちなみに Android と iOS (iPhone) の市場シェアをみると、世界全体では Android が約70%・iOS が約30%、日本では Android が約30%・iOS が約70%です。なかなか興味深い調査結果ですね。

日本市場の独自進化

日本では、2000年代初頭からNTTドコモの「iモード」など、独自の携帯電話文化が発展していました。しかし、2008年にソフトバンクが iPhone を販売を開始すると、スマートフォンの普及が加速しました。2011年には、NTTドコモも独自のスマートフォンを発売し、日本市場におけるスマートフォンのシェアが急増しました。

現代のスマートフォン

現在、スマートフォンは私たちの生活に欠かせない存在となっています。高性能なカメラ、AIアシスタント、5G通信など、技術の進化は止まることなく続いています。スマートフォンは、単なる通信手段を超え、エンターテインメント、ビジネス、教育など、さまざまな分野で活用されています。

スマートフォンの歴史は、技術革新とともに進化し続けています。これからも新しい機能やサービスが登場し、私たちの生活を豊かにしてくれることでしょう。

最後まで本コラムをお読みいただきありがとうございました。